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米津玄師「馬と鹿」歌詞の意味を解釈&考察!「ノーサイド・ゲーム」主題歌に込めた”逆境の中を進む様”とは?

馬と鹿・米津玄師

ついにフル解禁された、米津玄師さんの新曲『馬と鹿』の歌詞意味について解釈考察をしていきたいと思います!

こちらは、7月7日にスタートした大泉洋さん主演のドラマ『ノーサイド・ゲーム』の主題歌として書き下ろされたもの。

「馬と鹿(うまとしか)」というタイトルの意味とあわせて、この歌詞のストーリーを考察しつつ、読み解いていきたいと思います。

米津玄師「馬と鹿」/歌詞フルサイズ

米津玄師「馬と鹿」歌詞

歪んで傷だらけの春
麻酔も打たずに歩いた
身体の奥底で響く
「生き足りない..」と強く

まだ味わうさ
噛み終えたガムの味
冷めきれないままの心で
ひとつひとつなくした果てに
ようやく残ったもの

これが愛じゃなければ
何と呼ぶのか
僕は知らなかった
呼べよ花の名前を
ただ一つだけ
張り裂けるぐらいに
鼻先が触れる
呼吸が止まる
痛みは消えないままでいい

疲れたその目で何を言う
傷あと 隠して歩いた
そのくせ 影をばらまいた
気づいて欲しかった

まだ歩けるか
噛みしめた砂の味
夜露で濡れた芝生の上
はやる胸に尋ねることは
終わるにはまだ早いだろう

誰も悲しまぬように
微笑むことが
うまくできなかった
ひとつ ただひとつでいい
守れるだけで それで良かったのに
あまりにくだらない
願いが消えない
誰にも 奪えない魂

何にたとえよう
君と僕を
踵に残る似た傷を
晴れ間を結えば まだ続く
行こう
花も咲かないうちに

これが愛じゃなければ
何と呼ぶのか
僕は知らなかった
呼べよ 恐れるままに
花の名前を
「君じゃなきゃ駄目だ」と
鼻先が触れる
呼吸が止まる
痛みは消えないままでいい

あまりにくだらない
願いが消えない
止まない

引用:「馬と鹿」作詞作曲/米津玄師

米津玄師「馬と鹿」はどんな曲?

今回の新曲「馬と鹿」は、日曜ドラマノーサイド・ゲーム』の為に米津玄師さんが書き下ろしたもの。

前作の『海の幽霊』からは約一ヶ月という、なかなか早いスパンでの新曲の公開になります。

ドラマ『ノーサイド・ゲーム』は、大泉洋さん演じる大手自動車メーカーの中堅サラリーマン・君嶋隼人が、左遷先の工場で会社のラグビーチームを再建するため奮闘する。

というもので、原作は、池井戸潤の同名小説です。

ノーサイド・ゲーム

「ブラックペアン」「下町ロケット」を手がけた福澤克雄さんらが演出、丑尾健太郎さんらが脚本を担当し、実写化したヒューマンドラマになっています。

米津玄師さんの楽曲「馬と鹿」は、そんな再建を誓って奮起する男の背中を、力強く押してくれるような曲になっています!

米津玄師:コメント

TBS日曜劇場「ノーサイドゲーム」の主題歌を担当させて頂きました。「馬と鹿」という曲です。大泉洋さん演じる君嶋が、逆境の中をひとつひとつ進んでいく様をどうにか音楽にできないかと探っていった末にこの曲ができました。素敵なドラマとご一緒できて嬉しいです。どうかよろしくお願いします。

「馬と鹿」発売日はいつ?

ドラマ「ノーサイド・ゲーム」の主題歌として、書き下ろされた米津玄師さんの楽曲『馬と鹿

発売日2019年9月11日となっています。

ちなみに、販売形態は「通常盤」の他「初回限定盤」が2種類で、全部で3種類。

DVD特典も捨てがたいですが、ドラマファンとしては「ノーサイド盤特典」のホイッスル型ペンダントも欲しいところ..(^_^;)・・・悩みますね。

すでに予約の受付はスタートしていて、販売サイトによっては先着特典もつくそうですので、気になる方はご確認下さい。m(_ _)m

その他、詳しくは以下のページを参照して下さい。

⇒米津玄師「馬と鹿」初回限定盤の特典と収録曲は?DVD特典の他にノーサイド盤も?>>

米津玄師「馬と鹿」歌詞の意味を解釈!

ここからは、「馬と鹿」の歌詞の意味について解釈&考察をしていきたいと思います。

先程も紹介した通り、今回の楽曲はドラマ『ノーサイド・ゲーム』の為に、米津玄師っさんが書き下ろした楽曲。

なので、楽曲の解釈にはストーリー(概要)を把握しておく必要がありますね。

と言う訳で、まだドラマをご覧になっていない方は以下のあらすじを参照ください↓

大手自動車メーカー「トキワ自動車」の中堅サラリーマン・君嶋隼人。

君嶋は出世レースの先頭に立ち幹部候補とまで言われていたが、上司が主導する企業買収に異を唱えた結果、左遷人事で府中工場に総務部長として赴任することに。

意に染まない異動だが、これもサラリーマンの宿命。

やるせない思いで赴任先の工場に赴いたところ、トキワ自動車ラグビーチーム「アストロズ」のゼネラルマネージャーを兼務するよう命じられる。

かつては強豪チームだったアストロズだが、いまは成績不振にあえいでいた。こうして知識も経験もない君嶋にチーム再建という重荷が課せられた。

低迷するラグビー部と出世の道を絶たれた君嶋の、再起をかけた戦いが始まる。

引用元:https://www.tbs.co.jp/noside_game_tbs/introduction/

逆境に立たされながらも、希望を持って立ち向かう、素晴らしいドラマだと思います。

今の時代にピッタリな、とても勇気づけてくれるドラマですね。

◆ドラマのタイトル「ノーサイド・ゲーム」が意味することとは?↓

ドラマのタイトルに含まれる「ノーサイド」とは、ラグビー用語で「試合終了」を意味する言葉。

しかも、この言葉には意味があって「試合が終われば、勝利者(サイド)も敗者(サイド)も無い!」という、崇高なラグビー精神に繋がっているそうです。

共に戦いあったお互いを称え合うという、素晴らしい精神だと思います!

 

そして、もう一つ….。

「馬と鹿」から連想されるのは、やはり「馬鹿(バカ)」という言葉ですよね。

「知能が劣り愚か。社会の常識にそれていること」「役に立たない、機能を果たさないこと」という意味ですよね。

そして、言葉の由来は諸説あるようですが、馬と鹿の見分けもつかない(またはその間違い違いを押し通す)愚かな者のことを馬鹿と言うようになったとか・・。

ただ、曲のタイトルは”馬と鹿”となっているので、そのままの意味ではないようです。

(米津玄師さんはほとんどの曲で何かに比喩した表現でメッセージを伝えているので、きっとこの曲にも、我々では簡単に読み解けない想いが込められているのではないかと思います..m(__)m)

 

ちなみに、「馬」と「鹿」にはそれぞれ象徴するものがあるらしく、、

「馬」は富や権力の象徴であり、「鹿」は平和や勝利の象徴なのだそうです。

馬と鹿

他の歌詞考察サイトでも「馬」と「鹿」それぞれについては細かく解説しているので、ここではこれ以上細かく掘り下げませんが…どちらとも高貴で神聖なイメージがあるようです。

くっつければ「馬鹿」ですが、離すと まったく別のものになる。

ある意味では、「似て非なるもの」という表現でも取れますね。

そして、この曲全てを聴き終えたとき、この「馬と鹿」のタイトルに込められた意味が分かると思います。

 

というわけで、少し長くなってしまいましたが、これらを踏まえて、歌詞を紐解いていきましょう!

「馬と鹿」Aメロ・歌詞の意味

歪んで傷だらけの春
麻酔も打たずに歩いた
体の奥底で響く
生き足りないと強く

引用:「馬と鹿」作詞作曲/米津玄師

米津玄師さんのコメントでもあったように、この曲は「逆境の中をひとつひとつ進んでいく様」を音楽で表現したもの。

歪(ゆが)んで傷だらけの春..という一文からも、その思いが読み取れますね。

春には「抑圧からの解放、自由の到来」という、ポジティブなイメージで比喩されることが多いのですが、、、

ここでは、喜びの春の中で、ただひとり絶望の淵にいる主人公が浮かびます。

まさに、逆境に立たされている状況ですよね。

ただ、この主人公はまだ諦めていない様子。

現状とは相反して、心の奥底では闘士にみなぎっている感情が読み取れます。

 

そしてもう一つの解釈として、私は、この歌詞を第一線から外れた「競走馬の物語」という視点でも紐解いていきたいと思います。

 

冒頭の「麻酔も打たずに..」の部分から、この競走馬は既に慢心創痍な状態。(※まんしんそうい:全身傷だらけ・既に限界ギリギリの意味)

どうやら、この競争馬は傷を負い、戦力としては見放された状態のようです。

麻酔も打つことなく、その痛みを噛み締めながら厩舎まで歩く姿がイメージできます。

 

まるで、ドラマの主人公である”君島隼人”が置かれた状況のようですね。

会社に尽くし、自分の仕事に誇りを持って戦ってきたのに、左遷され出世の道を絶たれた状態。

働き盛りの中堅管理職にとってはとても屈辱的なひどい仕打ちです。

 

体の奥そこで響く「生き足りない..」という想い。

まだまだ諦めたくない。このままじゃ終われないという想いが伝わってきますね。

 

ちなみに、走れなくなった競走馬は、種馬として生かされるか、経費削減の為に殺処分される運命にあります。

一生懸命に、結果を出すために頑張った挙句、最後は殺処分なんですよね。

とてもやるせない気持ちになりますが、現代社会で頑張るサラリーマンの方々にも、共通する部分ではないでしょうか?。

 

しかし、それでも 胸の奥底で響き続ける「諦めたくない…。まだ死ねない」という心の声。

そんな不屈の想いが感じられるAメロの歌詞です。

「馬と鹿」Bメロ・歌詞の意味

また始まるさ
噛み終えたガムの味
咲ききれないままの心で
ひとつひとつなくした果てに
ようやく残ったもの

引用:「馬と鹿」作詞作曲/米津玄師

現状に屈するのではなく「またここから這い上がってやる」という強い精神が感じ取れる歌詞ですよね。

「噛み終えたガムの味」というのは、すごく深い表現だと思います。

出し尽くして精一杯頑張った・・・でも、完全燃焼していない。

やりきれない気持ちが伝わってきますね。

ドラマの主人公”君島隼人”も、ただ上だけを目指して、命をかけてきたのに、上層部から目をつけられ、いきなり地方の工場へ左遷…。

切なすぎます。

ただ、これがきっかけで「今まで見失っていた、大切なこと」そして「自分に足りていなかった精神」と出会うことができ、再起を目指すわけです。

 

「ひとつひとつなくした果に…」の部分は、ラグビー選手が試合前に行う”ハカ”が表現されています。

ハカ”は、ニュージーランドの民族舞踊であり、選手たちが試合前に行う儀式(ダンスのようなもの)で、自分たちを鼓舞するためにするものです。

「私は死ぬ。私は生きる。みよこの勇気あるものを。さらに一歩上へ。輝く太陽の中へ。」

全てを捨てて、仲間のために一から立ち向かう。

一度全てを捨て去らないと得ることができなかった…「戦う精神」そのものですよね。

 

米津玄師さんの『馬と鹿』のサビが流れる直前にも、主人公である”君島隼人”が言っていました。

「サラリーマンとしての俺はもう死んだ。」と。

そして、一から始める決意をし、選手たちを奮い立たせます。

 

そこからのサビはものすごく鳥肌が立ちましたね↓

「馬と鹿」サビ・歌詞の意味

これが愛じゃなければ
何と呼ぶのか僕は知らなかった
呼べよ花の名前を
ただ一つだけ
張り裂けるぐらいに
鼻先が触れる
呼吸が止まる
痛みは消えないままでいい

引用:「馬と鹿」作詞作曲/米津玄師

ここでの「愛」はいろいろな表現として受け取ることができますね。

恋人同士としての愛。

夫婦や家族としての愛。

そして、仲間としての愛です。

 

※フルサイズで公開されたので、以下を編集中です。

さらに深く解釈していきますので、今しばらくお待ちください。

米津玄師「馬と鹿」歌詞の意味を解釈! まとめ

 

米津玄師・馬と鹿

いかがでしたか?

現在公開されているのは、今回紹介したドラマ後半で流れた部分だけです。

なので、今後フルコーラスで公開されると、また違ったストーリーが描かれるかもしれませんね。

「ノーサイド・ゲーム」というドラマタイトルに寄り添った米津玄師さんの楽曲「馬と鹿」

”ノーサイド”という言葉の精神のように、共に戦いあったお互いを称え合うという意味が込められているのでしょうね。

そして、それらを踏まえて「ノーサイド・ゲーム」のタイトルを解釈すると、「勝ち負けのない戦い。」という感じでしょうか。

ドラマ第1話のラストでは、闘争心にみなぎった君島や、ラグビー部の選手たち。そして本社の役員が描かれています。

しかし、きっと彼らは「勝ち負けではない何か」を得るのではないでしょうか。

今後のドラマの展開からも目が離せませんね!

 

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2 COMMENTS

まろん

この曲は浜畑の目線で描かれていると思う。
あきらめかけていたチームに思いを残したまま捨てきれない思いをガムにたとえて、そして、最後に自分を犠牲にしても、仲間にボールを託した思い、自分は終わっても、今度はチームが生き返る。
いがみ合ったりスレ違っていた仲間を馬と鹿にたとえて、鼻先が触れ合う瞬間に偽善者という名の、バカが生まれる。
バカをバカにしているのではなく、愛とはなんとも馬鹿げたものだけど、だけど、その馬鹿げたことがなんと美しいかを表現していると感じた。
米津玄帥の天才ぶりに本当に感動させられる曲だと感じた。

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トミヨシ tomi

コメントありがとうございます。
確かにその解釈はあると思います!
「これが愛じゃなければ、なんと呼ぶのか。」
この言葉に全てが込められている気がしますね。

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