ドラマ主題歌である『天体観測』やアニメ主題歌である『カルマ』など、数々の名曲を世に送り出している『BUMP OF CHICKEN』。
両性から支持されており、高い人気を誇るバンドですよね。
今回はそんな『BUMP OF CHICKEN』の楽曲から、2014年3月12日に発売された『ray』の歌詞の意味を考察していきたいと思います。
「ray」BUMP OF CHICKEN 初 アルバムタイトル曲
『BUMP OF CHICKEN』史上初となる、タイトル曲を収録したアルバム『ray』。
7thアルバムである『ray』には、シングル曲である『友達の唄』や『虹を待つ人』なども収録されています。
また楽曲としての『ray』は、2015年12月31日に行われた、第66回NHK紅白歌合戦で披露されています。
紅白で披露しただけでなく、youtube公式チャンネルの動画再生回数が3,500万回を超えたり、初週売り上げが18万枚を超えたりと、様々な指標から『ray』の高い人気が分かりますね。
「ray」初音ミクとのコラボも?
『ray』は初音ミクともコラボしており、2014年7月31日に行われたツアーである『WILLPOLIS 2014』において、初めてコラボバージョンが披露されました。
また上記動画のように、初音ミク単独バージョンも存在します。
そしてコラボバージョンのMVもyoutube公式チャンネルにはあるので、興味のある方は下記動画を是非ご覧になって下さいね!
「ray」には隠しトラックも?
『BUMP OF CHICKEN』のCDといえば隠しトラックも魅力の一つですが、今回もあるそうですよ!
14曲目である『グッドラック』が終わり、無音状態が3分以上続いた後に始まります。
そして今回は隠しトラックだけではなく、特別な仕掛けが施されています。
ツイッターの情報を載せておくので、CDを購入し確認してみて下さいね!
@kenta_201 後半のin my nikke が最高ですよね…!
あと見るのがすごい難しいんですけど、RAYの墨汁の隠しジャケットをBOC-ARって言うアプリで読み込むと素敵な隠しが見れますよ!— いわくらた (@kozue_takashi) February 17, 2016
BUMP OF CHICKEN「ray」歌詞の意味を考察
引用:http://www.bumpofchicken.com/photos/?show=pics18
それでは『ray』の歌詞について考察していきます。
歌詞中に出てくる「透明な彗星」とは何を意味するのでしょうか。
キレイな歌詞にも注目ですよ!
お別れしたのはもっと
前の事だったような
悲しい光は封じ込めて
踵すり減らしたんだ引用:「ray」作詞作曲/藤原基央
「光」という言葉が登場しましたが、前後の文章より考えると、ここでの「光」は思い出・記憶ではないかと想像できます。
それらを心の片隅に追いやり、主人公は前を向いて歩いているでしょうね。
君といた時は見えた
今は見えなくなった
透明な彗星をぼんやりと
でもそれだけ探している引用:「ray」作詞作曲/藤原基央
「君」がいなくなってからは見えない「透明な彗星」を探しているようですね。
彗星とは、「ほとんどガス体(気体)からなる、太陽系の小天体」(goo国語辞書より引用)のことで、暗すぎるため基本的に望遠鏡を使用しないと見ることは叶いませんが、10年間に2、3個程の彗星は、肉眼でも見ることが可能なほど明るいそうです。
「透明な彗星」とは暗すぎて肉眼では見えない彗星を意味しているのでしょうか、それとも比喩で、かつて「君」と過ごしていた時間、という意味でしょうか。
何となく後者の気がしますね。
そして、「透明な彗星」はかつて見えていたことから、10年間で2、3個程しか存在しない肉眼でも見える彗星=希少な出来事、という意味も込められている気がします。
しょっちゅう唄を歌ったよ
その時だけのメロディーを
寂しくなんかなかったよ
ちゃんと寂しくなれたから引用:「ray」作詞作曲/藤原基央
前半の歌詞について、これも単純に歌っていることを意味しているのではなく、思い出に浸っている状態を指しているのではないでしょうか。
後半の歌詞は、思い出に浸っている最中は寂しくても、「君」との思い出が存在することは幸せだ(=寂しくない)、といった感じだと思います。
浸るに値する思い出がないのは、思い出に浸って寂しい状態よりも辛い(=寂しい)ですよね。
いつまでどこまでなんて
正常か異常かなんて
考える暇も無い程歩くのは大変だ
楽しい方がずっといいよ
ごまかして笑っていくよ
大丈夫だ
あの痛みは忘れたって消えやしない引用:「ray」作詞作曲/藤原基央
ゴチャゴチャと考えているのではなく、自分をごまかしてでも楽しむべきだ、ということですね。
「あの痛みは忘れたって消えやしない」は、悲しい思い出(=痛み)が消えることはない、という意味でしょうか、それとも悲しい思い出(=痛み)が消えても主人公に影響を与え続けている、という意味でしょうか。
どちらでもない可能性もありそうです。
理想で作った道を
現実が塗り替えていくよ
思い出はその軌跡の上で
輝きになって残っている引用:「ray」作詞作曲/藤原基央
あらゆることが理想通りに進むわけではないですよね。
描いていた理想と現実の間に違いはありますが、想像していなかった素晴らしい出来事が起こり、輝く思い出となることもあるはずです。
主人公が思い描いていた理想よりも、素晴らしい出来事が起こったのだと解釈できますね。
コンパクトにまとまっていて、非常にきれいな歌詞だなあと感じます。
お別れしたのは
何で何のためだったんだろうな
悲しい光が僕の影を
前に長く伸ばしている引用:「ray」作詞作曲/藤原基央
後半部分の「影」は、道や人生を表しているのでしょうね。
「君」と別れてしまったのは悲しい思い出ですが、それは主人公にとって生きていく活力となっているようです。
抽象的でキレイな歌詞ですね!
時々熱が出るよ
時間がある時眠るよ
夢だと解るその中で
君と会ってからまた行こう引用:「ray」作詞作曲/藤原基央
ここは難しいですが、体調の優れない時や時間が余っている時は、「君」についての思い出や想像に浸るということでしょうか。
痛みを伴っても、素晴らしい思い出ということが改めて分かりますね。
晴天とはほど遠い
終わらない暗闇にも
星を思い浮かべたなら
すぐ銀河の中だ
あまり泣かなくなっても
靴を新しくしても
大丈夫だ
あの痛みは忘れたって消えやしない引用:「ray」作詞作曲/藤原基央
前半部分は、苦難に見舞われている時も、思い出や想像に浸れば楽しい気分になれる、と解釈しました。
一番サビでも考えていましたが、「あの痛みは忘れたって消えやしない」は、2番Aメロにあった「悲しい光が僕の影を 前に長く伸ばしている」から、悲しい思い出(=痛み)が消えても主人公に影響を与え続けている、の意味ではないでしょうか。
消えることはないにせよ、徐々に和らいでくるはずなので、痛みを伴う現在でも主人公の活力になっているのだから、痛みが薄れても当然いい影響を与え続けるはずです。
伝えたかった事が
きっとあったんだろうな
恐らくありきたりなんだろうけど
こんなにも引用:「ray」作詞作曲/藤原基央
自分のことをいっているのか、「君」のことをいっているのか判断が難しいですが、確かに伝えたくても伝えられないことは数多くある気がして、共感できる部分だなあと思います。
お別れした事は
出会った事と繋がっている
あの透明な彗星は
透明だから無くならない引用:「ray」作詞作曲/藤原基央
「透明な彗星」は先程と同じく「君」との思い出、としても良さそうですが、前半部分の歌詞を考慮すると、「君」との出会い、とした方が適切な気がします。
1番Aメロでは探していた様子でしたが、ここでは探しているというよりは見えないけど発見した、という印象を受けますね。
◯×△どれかなんて
皆と比べてどうかなんて
確かめる間も無い程
生きるのは最高だ
あまり泣かなくなっても
ごまかして笑っていくよ
大丈夫だ
あの痛みは忘れたって消えやしない大丈夫だ
この光の始まりには君がいる引用:「ray」作詞作曲/藤原基央
最後の部分「大丈夫だ この光の始まりには君がいる」を考慮すると、「あの痛みは忘れたって消えやしない」は、痛みを忘れても「君」と出会った事実は消えない、という意味にも解釈できますね!
「君」と出会ったことは、「透明な彗星」のように肉眼で見ることは不可能でも、主人公の心には事実として存在するのでしょう。
BUMP OF CHICKEN「ray」歌詞の意味は? まとめ
いかがだったでしょうか。
「透明な彗星」は、「君」との出会いを指しているのだと思います。
肉眼では見えなくても、悲しい思い出から痛みを感じなくなっても、主人公の心には存在し続けるのでしょう。
以上、『ray』歌詞の意味の考察でした!