統制のとれたダンスやハイレベルなライブパフォーマンスが魅力である『欅坂46』
性別に関係ない高い人気と、特に10~20代の若者から絶大な支持を受けていますね。
今回はそんな『欅坂46』の楽曲から、「不協和音」の歌詞の意味について考察していきます。
欅坂46「不協和音」はどんな曲?
『不協和音』は2017年4月5日にリリースされ、『欅坂46』の4thシングルの表題曲。
2017年7月19日に発売された1stアルバム『真っ白なものは汚したくなる』にも収録されています。
また作詞は秋元康さん、作曲はバグベアが行っていて、センターは平手友梨奈さんが務めました。
2018年10月現在、ドラマなどの主題歌には使われていませんが、発売後、初週で60万枚以上を売り上げるなど大ヒットした曲で、youtube公式チャンネルの動画が5,000万回以上再生されていることからも人気の高さがわかりますね!
紅白で平手友梨奈 らメンバーが倒れた曲「不協和音」
『欅坂46』は2017年の紅白歌合戦で、司会者の内村光良さんとのコラボバージョンである『不協和音』を披露していますが、パフォーマンス後に平手さんら数人には過呼吸のような症状がみられ、1人のメンバーは倒れてしまいました。
理由が気になるところですが、「紅白前に予定がギッシリと詰まっていたこと」、「ダンスの振り付けは激しく頭を振ることが多く、身体への負担が大きいこと」から、過密スケジュールやダンスの過酷さが原因ではないかといわれています。
過呼吸になったり倒れてしまったりするなら、少しセーブして踊ればよかったのではと思ってしまいますが、『不協和音』は2017年の夏以降あまり披露しておらず、ひょっとすると、久々に披露するので良いパフォーマンスをしなければならないというプレッシャーがメンバーにあり、それがオーバーワーク気味のパフォーマンスにつながったのかもしれません。
紅白でのパフォーマンスの熱量は凄まじいものがありましたからね!
翌日に投稿された公式ツイッターの写真には元気そうに写っており、大事には至らなかったので本当に良かったです。
欅坂46「不協和音」歌詞の意味を考察。
ここからは『不協和音』の歌詞の意味について考察していきます。
自分の意志を貫くことの大切さを歌っている楽曲だと思いますが、特に印象的なのは「僕は嫌だ」のフレーズですよね。
このフレーズが意味する想いとは? それでは、見ていきましょう!
欅坂46「不協和音」Aメロ 歌詞の意味
絶対 沈黙しない
最後の最後まで抵抗し続ける引用:「不協和音」作詞/秋元康
肯定することに対し、何度も否定を繰り返していて非常に強い意志が感じられます。
「絶対沈黙しない」というフレーズが特に印象的です。
例え肯定しなくても、黙っていれば肯定したものとみなされますからね。
欅坂46「不協和音」Bメロ 歌詞の意味
ここで同調しなきゃ裏切り者か
仲間からも撃たれると思わなかった僕は嫌だ
引用:「不協和音」作詞/秋元康
押し殺したものは「自分の意見や反論」でしょうね。
しかし、沈黙しているだけでは周囲が納得せず、同調するように圧力をかけてきて仲間からも攻撃されます。
「僕は嫌だ」は、同調することも嫌、仲間から攻撃されるのも嫌、要するにどちらを選んでも嫌ということを意味しているのではないかと、思います。
同調することを嫌がっているのか、単純に同調することを嫌がっているのではなく、どっちを選んでも八方塞がりな状況を嫌がっているのか、それとも全く別のことをいやがっているのか、「僕は嫌だ」はどういう意味なのか気になりますね。
欅坂46「不協和音」サビ 歌詞の意味
不協和音を
僕は恐れたりしない
嫌われたって
僕には僕の正義があるんだ
殴ればいいさ
一度妥協したら死んだも同然
支配したいなら
僕を倒してから行けよ!引用:「不協和音」作詞/秋元康
不協和音の一般的な意味は「同時に出された複数の音が調和しないこと」ですが、ここでは「コミュニティにおける不調和」ぐらいの意味でしょうね。
「一度妥協したら死んだも同然」は一度でも自分の気持ちに反して同調したら、次の機会に反抗することが限りなく難しい。
よって自分の意見が二度と言えないので死んだも同然、という感じでしょうか。
「支配したいなら僕を倒していけよ。」
最後のフレーズからは、死ぬまで自分の気持ちを貫きたいという決意が感じられますね。
欅坂46「不協和音」2番Aメロ 歌詞の意味
君はYesと言うのか
プライドさえも捨てるか
反論することに何を怯えるんだ?引用:「不協和音」作詞/秋元康
怯えているものは世間体でしょうか。
コミュニティ内における多数派の意見に同調せず反論をすることは、周囲の評判を悪くします。
楽曲のコンセプトとして、「世間体(調和)」vs「自分の個性(不調和)」の対立は存在してそうですね。
欅坂46「不協和音」2番 Bメロ 歌詞の意味
見て見ぬ振りしなきゃ仲間外れか
真実の声も届くって信じていたよ僕は嫌だ
引用:「不協和音」作詞/秋元康
権力者が力を発揮すれば、純白のドレスでも黒色になる世界だと個人的に思います。
真偽ではなく権力の有無が大事、そんな世の中では「真実の声」が届くわけないですよね。
欅坂46「不協和音」2番サビ 歌詞の意味
同じ意見だけではおかしいだろう
意思を貫け!
ここで主張を曲げたら生きてる価値ない
欺(あざむ)きたいなら
僕を抹殺してから行け!引用:「不協和音」作詞/秋元康
不協和音はネガティブな意味で使われがちですが、ここでは既成概念を壊すというポジティブな意味で使われていますね。
欺くというのは、例えば上司や先生に何らかの反論を試みても、その時は意見に同調する振りをしているが、気付けば反論した事実さえなかったことにされる、みたいな感じでしょうか。
自分の個性が受容されないなら死んでいるようなものだ、ということを言っているのでしょう。
欅坂46「不協和音」Cメロ 歌詞の意味
ああ 調和だけじゃ危険だ
ああ まさか 自由はいけないことか
人はそれぞれバラバラだ
何か乱すことで気づく
もっと新しい世界僕は嫌だ
引用:「不協和音」作詞/秋元康
2番サビでは不協和音を生み出すことで既成概念を壊すことができる、と書かれていましたが、ここでも同じようなことが説明されていますね。
乱すことで何か得るものがあると・・。
自分の個性を貫くことで得るものは確かにあるが、そうすると世間からは疎まれる、どっちにしても「僕は嫌だ」という感じでしょうか。
欅坂46「不協和音」ラスサビ 歌詞の意味
1番サビと途中までは同じですが、最後に繰り返される『Discord』という言葉。
不和・不一致という意味なので、他人と調和しないことを強く肯定しています。
「一度妥協したら死んだも当然」は自分の個性が死ぬ、ということ。個性のない人間は死んでいるのと同義だ、というのが楽曲全体の主張でしょうか。
欅坂46「不協和音」歌詞の意味は? まとめ
『不協和音』の歌詞考察、どうでしたか。
歌詞全体を見てきた結論として、「僕は嫌だ」が意味する想いは、同調しても自分の個性を貫いても、どちらにせよ不利益を被る、そんな八方塞がりな現実が嫌だ、といった感じだと思います。
以上、欅坂46『不協和音』の歌詞考察でした。