YOASOBI「怪物」歌詞の意味を考察・解釈|2番
自分の姿は怪物?/2番Aメロ
清く正しく生きること
誰も悲しませずに生きること
はみ出さず真っ直ぐに生きること
それが間違わないで生きること?
ありのまま生きることが正義か
騙し騙し生きるのは正義か
僕の在るべき姿とはなんだ
本当の僕は何者なんだ
教えてくれよ
教えてくれよ引用元:YOASOBI「怪物」歌詞
ここでは、主人公の葛藤と悶々とした気持ちがあらわれています。
大好きなハルちゃんを思う気持ち。
しかし、ある時友人から…
「お前は本当にハルに恋をしているのか。これは一種の肉食獣の狩猟本能のせいで彼女に興味があるのではないか。」
と伝えられます。
そもそも肉食獣という立場で草食獣に恋心を抱くということは、正しい生き方なのか。
本当は自分の感情を騙して「恋をしている」という錯覚に陥っているのではないか。
そして、そんな自分は他人から見たら草食獣を食べる「怪物」なのではないか。
抗えない「本能」によって、主人公は自分が何者なのかわからなくなります。
跳ねる心臓が向かう先は/Cメロ
今日も
答えのない世界の中で
願ってるんだよ
不器用だけれど
いつまでも君とただ
笑っていたいから
跳ねる心臓が
体揺らし叫ぶんだよ
今こそ動き出せ引用元:YOASOBI「怪物」歌詞
いくら考えても自分が何者なのか、その答えはでません。
それでもなお、君と笑っていたい、世界のタブーを破っても一緒に生きていく。
周りをも気にしない、その一途な気持ちは心臓の鼓動を大きく揺らします。
これは、何者かわからない自分自身を全力で変えようという決意を表しているのかもしれません。
本当の自分を見つけたとき/ラストサビ
弱い自分を何度でもずっと
喰らい尽くす
この間違いだらけの世界の中
君には笑ってほしいから
もう誰も泣かないよう
強く強くなりたいんだよ
僕が僕でいられるようにただ君を守るそのために
走る走る走るんだよ
僕の中の僕を超える引用元:YOASOBI「怪物」歌詞
ラストの歌詞は、前半の歌詞と比較して少し変化しているところがありますね。
これはまさに主人公の心境の変化と成長を表しているのではないでしょうか。
「喰らいつく」から「喰らい尽くす」。
ちょっとかみつくという意味から、すべてを食べ尽くす。破壊するという意味へ。
主人公の迷いが一切なくなった様子がわかります。
自分の心の弱さは、誰かを守りたいという気持ちによってどんどん強くなっていきます。
それは怪物だと思っていた自分をも超えて。
「本能と理性」の間で悩んでいた過去の自分はもういなくなり、ただひたすらに今君と共存する世界を生きていく。
そんな主人公の真っ直ぐな気持ちがここで表現されているのではないでしょうか。
YOASOBI「怪物」歌詞の意味を考察 まとめ
https://twitter.com/YOASOBI_staff/status/1349394049388593156
タイトルにもなっている「怪物」というのは、過去の自分という意味なのかもしれません。
皆さん、普段会社や学校にいると言いたいことを言いたくても言えないことってありませんか。
会社の規律だから。学校の規則だから。周りと違うことをしたら変人扱いされるから。
同じスーツをきて、周りと同調した意見しか言わない。
そんな自分はもはや「怪物」。
自分がいる世界というのは実に小さいところで、そこには凝り固まった思考が多数存在します。
誰が正しくて、何が正解なのか。
というのは世の中に答えはありません。
あるとすれば、自分が行動してきた結果だと思います。
今、大切な人や守りたいものがあなたにあるのなら、進んできた道はきっと「正解」です。
恐怖や非難と戦いながらも、自分の意志で行動すること、自分の意見をはっきり言うことは過去の自分をも超えることができる。
成長して強くなるチャンスなのではないでしょうか。
そんなメッセージがこの曲には込められているのかもしれませんね。
気になる方はYOASOBIの「怪物」、原作板垣巴留さんの「自分の胸に自分の耳を押し当てて」そしてアニメ「BEASTARS」をぜひチェックしてみてください。
ご一読ありがとうございました。