統制のとれたダンスや共感できる歌詞が魅力的な『欅坂46』。
男性、女性の両方から人気があり、特に10~20代からは絶大な支持を集めていますね。
今回はそんな『欅坂46』の楽曲から、若者の葛藤を描いた楽曲である『アンビバレント』の歌詞の意味について考察していきたいと思います。
欅坂46「アンビバレント」はどんな曲?
『アンビバレント』は2018年8月15日にリリースされ、『欅坂46』7枚目のシングルの表題曲となっています。
2018年10月現在、アルバムの方には収録されておらず、ドラマなどの主題歌にも使用されていないようですね。
シングルは、通常版の他に4種類の初回限定盤があり、それぞれに収録楽曲や特典DVDの内容が異なります。
ファンはもちろん、全種コンプリート必須の作品ですね!
また初回限定盤には、メンバーの写真1枚と、全国握手券orスペシャルプレゼントの応募券1枚が特典として封入されていました。
『アンビバレント』の意味とは?
タイトルのアンビバレントは、1人の人間、あるいは1つの物事に対して「対立する感情を同時に抱く 」という意味です。
MVでは色による対比が行われていて、センターの平手友梨奈さんは、上が白で下が黒という衣装となっているのに対し、他のメンバーは、上下ともに白の衣装となっています。
1番のサビ辺りまで、平手さん以外のメンバーは元気がなく倒れているのですが、平手さんが接近すると、はいている白色のスカートが黒色に変わって踊り出す、という演出が行われています。
白と黒、どちらかに断定可能なことばかりではない、両方をあわせ持つと生きていきやすい、などを表現しているのでしょうか。
欅坂46「アンビバレント」歌詞の意味を考察
ここからは『アンビバレント』の歌詞について考察していきます。
相反する感情に悩んでいる主人公視点の楽曲ですが、根っこの悩みを生み出している原因は何かを、『Blah』という単語に注目して考察したいと思います。
それでは見ていきましょう!
好きだと言うなら否定しない
嫌いと言われたって構わない
誰かの感情 気にしてもしょうがない
他人に何を 思われても
何を言われても聞く耳持たない
干渉なんかされたくない 興味がない引用:「アンビバレント」作詞/秋元康
「孤独への願望」と「孤独の寂しさ」の対立が描かれていますね。
たくさんの言葉で前者の気持ちを説明しているので、そちらを望んでいるのかなと思います。
何度も使用されている『Blah』は、バカバカしい、くだらない、みたいな意味なので、対立する感情に悩んでいること自体に否定的なのかもしれませんね。
ラブソングばかり流れるシーズン
マジ恋人いない聞くなリーズン
誰かは誰かを必要多分
世の中ロマンスで回ってる
ねえ 何をしたいの?
どこに行きたいの?
私だったら何もしたくない引用:「アンビバレント」作詞/秋元康
ラップ調で歌われていて、シーズンとリーズンで韻を踏んでいますね。
「ラブソングばかり流れるシーズン」はいつなのか断定できませんが、クリスマス辺りによく流れている印象なので冬でしょうか。
主人公はそんな季節に否定的で、恋愛に精を出すよりも、怠惰に何もしたくないという気持ちの方が強そうですね。
誰かと一緒にいたって
ストレスだけ溜まってく
だけど一人じゃずっといられない
Ambivalent引用:「アンビバレント」作詞/秋元康
まさにアンビバレントという内容ですね。
他人と一緒にいても疲れるので1人になりたい、けどそれでは寂しくて生きていけない、という対立でしょうか。
恋愛をしたい、恋愛をしたくない、を受けての気持ちでしょうが、イントロで出てきた対立を具体的に説明する歌詞にもなっています。
あっちを立てる気もないし
こっちを立てる気だってまるでない
人間関係 面倒で及び腰話を聞けば巻き込まれる
いいことなんか あるわけないじゃない
それでも誰かがいなけりゃダメなんだ引用:「アンビバレント」作詞/秋元康
メリットはないけど一人でいることはできない、と歌われていますが、そんなことはない気がします。
1人でも寂しさを感じない人なら問題ないでしょうが、大体の人は寂しさを感じると思うので、誰かと一緒にいることは孤独を感じないというメリットがあると思うのですが、どうなんでしょう。
新しく出てきた対立は、「ちゃんとしていなくちゃ愛せない」と「ちゃんとしすぎてても愛せない」ですが、
イントロの対立と同じく、白と黒の調和で元気に踊り出すというMVの演出が「両方をあわせ持つことが大事、適当なバランスが肝要」などの答えを導きだしていますね。
欅坂46「アンビバレント」2番 歌詞の意味
夏だから猫も杓子も猛ダッシュ
ハッシュタグつけた恋なんてごめん
太陽味方につけたような
よくいるタイプの単細胞引用:「アンビバレント」作詞/秋元康
再びラップ調で、ダッシュとハッシュで韻を踏んでいますね。
恋愛に興味はあるが一般的な恋愛には否定的、自分のやりたいことが明確でない、といった主人公の特徴が分かります。
ずっと自分だけの世界に
引きこもっていたいのに…
青空の下で まだ無理をしなきゃいけないか引用:「アンビバレント」作詞/秋元康
1人になりたいけど頑張って他人と関わる、といった感じで、やはり前者の願望が強いようですね。
『曇天』などではなく『青空』という言葉を使用しているので、主人公は他人と関わることが辛くても、他人と関わる方が好ましいと考えていることが想像できますね。
そして、Cメロでは「Blah Blah(Hey!)」バカバカしいバカバカしいと連呼していますね(笑)
願望は二律背反
押し付けの理性なんて信じない引用:「アンビバレント」作詞/秋元康
「願望は二律背反」は、叶えたい願いがあっても、実際に叶えてしまうと願いでなくなる、といった感じでしょうか。
難しいですね。
「押し付けの理性なんて信じない」から、他人の考えよりも自分の気持ちが一番、なので悩むことがバカバカしい、という主人公の気持ちが想像できます。
欅坂46「アンビバレント」アウトロ 歌詞の意味
1人になりたい 、1人になりたくない、という対立に悩んでいる主人公ですが、そのあとに「だけど孤独になりたくない」という歌詞が出てきます。
そのような対立を抱えて悩んでいる人が大勢いるので、同じように悩んでいれば孤独にはならない、ということではないでしょうか。
要するに主人公の悩みとは、悩むことをやめてしまったら孤独になるのではないか、というもので、悩みの原因は孤独への恐怖ではないでしょうか。
欅坂46「アンビバレント」歌詞の意味は? まとめ
この楽曲における相反する感情は【対立する感情に悩むことをやめて孤独になる】vs【悩み続けることで孤独から逃れる】だと思います。
楽曲の主人公は、前者を選びたいが孤独への恐怖があるので踏ん切りがつかずにいて、『この夏』こそはクラスメイトなどが恋を求めている中、自分だけ孤独になるべきなのだろうか、と迷っている感じではないかと思います。
あなたなら『アンビバレント』の歌詞をどう解釈しますか?
以上、「欅坂46『アンビバレント』歌詞の意味を考察!」でした!