Ado『夜のピエロ』2番|歌詞の意味は?
「夜のピエロ」2番歌詞の意味
夜明けは微かなメランコリー
朝が怖いんだ
蓋をする思考力
酔えず吐いたアルコール引用:Ado「夜のピエロ」作詞作曲 / biz
毎日無理して自分を演じている主人公にとって、なによりも憂鬱なのは朝が来ることです。
私たちも精神的に不安定なとき「朝が来るのが怖い」と思うことがありますね。
夜は身を隠して自由に過ごしたり自分ひとりで悩んだりできますが、朝になればまた社会に出て闘わなければなりません。
悩むことに疲れた主人公はアルコールに頼りますが、結局酔えずに吐いてしまい気分が悪くなるだけでした。
理由もない不安が
胸に押し寄せるんだ
溺れそうだ
足掻くだけの日々引用:Ado「夜のピエロ」作詞作曲/biz
主人公が抱える葛藤が最も顕著に表れているパートです。
原因がはっきりしているならまだいいのですが、漠然とした不安は厄介ですよね。
どうしようもなく不安なのに成す術がなく、もがき苦しむ現状に足掻くことしかできません。
使い捨てのような毎日に
ただ踊るだけのエキストラ引用:Ado「夜のピエロ」作詞作曲/biz
誰でも出来るような仕事をこなすだけの毎日を使い捨てのように価値が薄いと感じている主人公。
自分の代わりなどいくらでもいますから、自分がやらなければ他の誰かがやるだけ。
そんな自分は脇役として必死に踊るしかありません。
自分がやっていることに意義を感じられなかったり、「一体何やっているんだろう」と思う瞬間はよくありますね。
「夜のピエロ」3番歌詞の意味
笑い笑われるピエロ
街灯は消えて夜に沈む引用:Ado「夜のピエロ」作詞作曲/biz
いつも笑顔でおどけるピエロはどんなに頑張っても賞賛されることがなく、他人から面白おかしく笑われるだけの脇役です。
ピエロの顔に描かれた涙は悲哀を表しているとも言われています。
私たちも頑張っているのに認められない哀しさを抱えながら生きていますよね。
自分を押し殺し、仮面をつけて他人のために頑張っても評価されない、それどころか笑われたりバカにされることもある。
仮面を脱いだ本当の自分には誰も興味がない、自分の心の声や本音に耳を傾けてくれる人もいない…
そんな虚しさをピエロの悲哀とリンクさせているように感じました。
Ado「夜のピエロ」歌詞の意味は? まとめ
Adoの「夜のピエロ」では不安や孤独、劣等感と闘う様子が表現されていました。
自粛生活が続き、以前よりもっと孤独を感じやすくなった現代人に向けたエールが込められた楽曲になっています。
楽曲から「みんなつらくて孤独だけど大丈夫だよ」「希望はあるよ」というポジティブなメッセージを感じました。
歌詞は少々重いですが爽やかでキャッチーなメロディーに乗せているので、気軽に楽しみながら聴くことができます。
聴き終わったあとには気持ちが軽くなったような、爽快になったような、不思議な感覚に陥る楽曲です。
切なく自虐的な歌詞を明るいメロディーに乗せたことで、「自分を受け入れよう」「笑い飛ばそう」「気楽にいこう」というメッセージに繋がったのではないかと思いました。
今回はこれで以上です。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。