今回は星野源さんの人気曲「アイデア」の歌詞の意味について考察&解釈をしていきたいと思います。
この曲は、2018年8月20日に配信限定でリリースされたもので、NHKの連続テレビ小説『半分、青い。』の主題歌としても注目を集めた楽曲です。
幅広い年齢層で愛される楽曲『アイデア』。
歌詞にある、「にこやかに 中指」という意味深なフレーズにも注目していきたいと思います。
星野源「アイデア」はどんな曲?
NHKの連続テレビ小説ドラマ「半分、青い。」のオープニングテーマとして書き下ろされた楽曲『アイデア』
日本中が注目する、国民的ドラマの主題歌として世に送り出すにあたって、4つのコンセプトが挙げられていたそうです。
- 名刺のような曲
- アニソンみたいなキャッチーさ
- ビートミュージックを演奏でやる
- 「エキゾチカ」というジャンルをポップにすること
名刺のような曲。
日本でもっとも有名で知名度のあるNHKドラマの枠で流れる楽曲ということもあって、イントロが鳴った瞬間「星野源だ!」と思わせるような曲にしたかったとのこと。
これまでの星野源を詰め込んだ雰囲気を意識して、歌詞の一部にも、これまでのフレーズなどを盛り込んでいるのだとか。
確かに、これぞ星野源!とも言うべき曲調で、ポップ+日本らしさがふんだんに盛り込まれた曲になっています。
アニソンみたいなキャッチーさ。
アニメの主人公が曲のサビをバックに走っているような雰囲気をイメージしたとのこと。
確かに、OP映像では主人公である長野芽郁さんが走っている映像になっていますし、爽やかさの中にある疾走感はまさにアニソンのようなキャッチーさがありますね。
ビートミュージックを演奏でやる
2017年に特に好きで聴いていたという「ビートミュージック」のジャンルを取り入れたかったのだとか。
ビートというのは、基本的にはドラムで刻むリズムや演奏パターンのことを言います。
前奏からクローズドでハットを「チキチキチキチキ」と刻むカーすけさんの演奏や、2番Aメロ部分でのSTUTS(スタッツ)の演奏もまさにそれにあたりますね。
これこそが、キャッチーでありながらも疾走感とノリの良さを引き出しているのではないでしょうか?
しかも、それを打ち込みではなく演奏でやるというこだわり。
(※ドームライブの時も、しっかりSTUSTさんが生で演奏していました)
打ち込み音を、あえて生で演るという部分にグルーブが吹き込まれるんですね。
「エキゾチカ」というジャンルをポップに。
「エキゾチカ」とは↓
エキゾチカという名前はマーティン・デニーの同名アルバムに由来する。非西洋、特にオセアニアの島々や ハワイなどを「南国の楽園」として理想的にイメージした音楽である。広義では非西洋的な音楽要素を取り入れたオーケストラ音楽、またはジャズである。基本的にはインストゥルメンタル(演奏曲)である。
用: https://ja.wikipedia.org/wiki/
要は、YMOがやっていたような音楽ということですね。
星野源さんは熱狂的な「細野晴臣」信者で、リスペクトは半端ないです。
星野源さんが高校時代からやりたかった「エキゾチカ」をさらにポップにという想いも「アイデア」には込められています。
確かに「アイデア」には、歌詞のある楽曲でありながらも、どこか演奏スタイルはインストのような雰囲気もありますよね。
「アイデア」PVの場面変化とマリンバの演奏に注目!
ミュージックビデオ(PV)では、雰囲気の変化も巧みでしたね。場所の変化とともに、感情の変化がうまく表現されたPVになっていました。
明るいマリンバの音から始まり、2番ではダンスミュージック風に。
そして、またいつもの星野源サウンドへと、たくさんの変化を見せてくれます。
ちなみに、星野源さんはプロ級のマリンバ奏者としても知られていて、その腕前は細野晴臣さんも認めるほど。
細野晴臣さんのライブステージにマリンバ演奏者として参加することもあるほどです。
星野源「アイデア」の歌詞の意味を考察
というわけで、ここからは「アイデア」の歌詞の意味について考察&解釈をしていきますが、今作は、どうやら歌詞も意味深な内容になっている様子。
その解釈においては、ファンの間でも議論が起こっているようです。
星野源さんは、どのようなメッセージをこの歌詞に込めたのでしょうか?
星野源「アイデア」①番Aメロ/歌詞の意味は?
おはよう 世の中
夢を連れて繰り返した
湯気には生活のメロディ引用:「アイデア」作詞作曲/星野源
ここは何気ない、日常の風景を描写するように置かれています。
朝方にまだ夢見心地で起きてきて、コーヒーでも飲もうとお湯を沸かそうとしている。
そんな風景がありありと目の前に広がってきます。
当たり前の生活が当たり前に続いているのだなという事が、よくわかりますね。
鶏の歌声も
線路 風の話し声も
すべてはモノラルのメロディ引用:「アイデア」作詞作曲/星野源
朝日とともに、囀り(さえずり)始める鳥の鳴き声。
世の中の動きとともに、動き出す電車の走る音。
そして、そこを駆け抜ける風も、人々の会話も。(サラリーマンや学生さんかな?)
全ては、ひとつに交わってモノラルのメロディとして奏でられている。
朝という情景を描きながら、こういった何気ない日常の一部の生活音も、とらえようによってはメロディとなりうる。
というまさに表題の「アイデア」を体現する一節となっていますね。
風景や状況をあらわしつつ、曲の方向性を決定するという、重要な役割を、この最初のAメロが うけおっているのがよくわかります。
星野源「アイデア」1番Bメロの歌詞の意味は?
涙零れる音は
咲いた花が弾く雨音
哀しみに 青空を引用:「アイデア」作詞作曲/星野源
先程と少し変わってマイナー調な響きを伴っている部分。
それとなく続く「日々や日常」は、楽しいことだけではなく、悲しい部分もあるのだということを表しています。
しかし、その悲しみも『違った視点で見れば、青空に繋がるかも知れない。』
そんな希望を示唆する一節でもあるのです。
自分が流した涙も、全く知らない第三者が見れば汗だと感じるかも知れないし、雨が滴っていると思うかもしれません。
そうやって「違った視点でとらえていこうよ」と、肩の荷を軽くしてくれている歌詞になっています。
そして、そんなポジティブな考え方のヒントに「青空を」。
星野源「アイデア」1番サビ歌詞の意味は?
つづく日々の道の先を
塞ぐ影にアイデアを
雨の音で歌を歌おう
すべて越えて響けつづく日々を奏でる人へ
すべて越えて響け引用:「アイデア」作詞作曲/星野源
Aメロ、Bメロと表してきた、繰り返す日常の大変さを『道の先を塞ぐ影』で表していますね。
普通に続くと思われていた明日が、ふとした拍子で行き詰ってしまう。
長い人生、どんな人にもその「影」は訪れるもの。
だからこそ、私たちの発想力で まさに『アイデア』で切り開いていこうよ! と、ここの歌詞では訴えかけています。
そしてそれは、一個人だけに当てはまるものではなく、世の中全てに当てはまること。
この一個人に焦点を当てて歌っておきながら、実は普遍的に当てはまるというソングライティングのセンス。
星野源さん、本当にすごいと思います。
『雨の音で歌を歌おう』とありますが、これは言うまでもなくBメロでの発想ですよね。
もはや悲しい涙も、「メロディへと昇華させてしまえ!」と。
そういったプラスの気持ちで周りに波及していってくれということを『響け』という風にあらわしているのです。
そしてサビ歌詞の最後の部分。
頑張って工夫しながら日々を生きている人々へ。
『私も頑張っているんだ、だからみんなも頑張ろうぜ』と語りかけているのです。
だからこその『届け』なわけですね。
すごく爽やかでポジティブな1番の歌詞!
しかし、そんな爽やかさも、2番ではある変化が起きます。
▼2番の歌詞の考察へ▼
こう言うことを書いていただくと迚嬉しいです。
ありがとうございました。
こちらこそ記事をご覧頂いて迚(とても)嬉しいですヽ(・∀・)ノ
ありがとうございます!
音楽や歌詞ってひとつの物語ですから、読み解いていくのは楽しいですよね!
1番の歌詞『届け』じゃなくて『響け』じゃないんですか
間違っていたらすみません。
申し訳ないです!確認ミスでした。
「響け」でしたね!すぐに訂正します。
ありがとうございましたm(_ _)m
感じたことを言葉に表現できる源さんとtomiさんに感動しました!自分も感じたことを自らの表現で表せられるようにしたいです。
コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです。
でも、私はただ歌詞の世界観を自分勝手な感性で捉えているだけですので、
ある意味ジコマンです(笑)。
それよりも、そのジコマン感性に共感して下さる菊池さんのようなユーザーによる
寛容な感性の方が素晴らしいと思いますよ。
おかげ様で、記事を書く原動力になります。
心から感謝ですm(_ _)m