世代を超えて愛されるバンド、BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)。
新曲の「話がしたいよ」は映画『億男』の主題歌に起用され、ほかにも様々な映画やドラマ、アニメなどに楽曲が使用されるなど、幅広い世代から愛されている、日本を代表するバンドです。
今回は、そんなバンプオブチキンの楽曲の中から、「妖怪ウォッチ ワールド」のCMソングに起用された『望遠のマーチ』の歌詞の意味を考察していきます。
何を言おうとしたの
その目の奥に何を隠したの
秒針はそこを示して止まっている渇いた喉が震えて
聞こえない言葉を呟いている
皆集まって 全員ひとりぼっち足音の隙間 何か落ちる音
聴こえた耳に触れた 指先が熱いいこうよ いこうよ
嵐の中も その羽根で飛んできたんだ
いこう いこうよ嘘と本当に囲まれ
逃げ出す事もままならないまま
秒針にそこを指されて止まっている失うものはないとか
かっこいい事言えたらいいよな
本気で迷って
必死にヘラヘラしている夜を凌げば 太陽は昇るよ
そうしたら必ず また夜になるけど希望 絶望
どれだけ待ったって
誰も迎えにこないじゃない
いこう いこうよ心はいつだって
止まれないで歌っている
死んだような今日だって
死ねないで叫んでいる与えられた居場所が
苦しかったら
そんなの疑ったって
かまわないんだ体は信じているよ 君の全部を
叫びたい言葉が輝いているいこうよ いこうよ
その声頼りに
探すから見つけてほしい
いこう いこう絶望 希望
羽根は折れないぜ
もともと付いてもいないぜ
いこう いこうよ心はいつだって
止まれないで歌っている
繰り返す今日だって
今日だって叫んでいる嵐の中も その羽根で飛んできたんだ
いこう いこうよ
いこうよ引用:BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」歌詞
「望遠のマーチ」妖怪ウォッチワールドCMソング
『望遠のマーチ』は、2018年7月23日にリリースされた、バンプオブチキンとしては10作目の配信限定シングルです。
youtubeでは、新曲の『シリウス』と共に、同時公開されました!
前作『記念撮影』から、約1年ぶりのリリースとなっており、ビルボードジャパンやiTunesなどのランキングで1位を獲得しています。
また、スマホ向けゲーム「妖怪ウォッチ ワールド」のCMソングにも起用され、話題となりました。
このことからも、子供から大人まで幅広い世代に愛されていることがわかりますね!
「望遠のマーチ」MVで”絵になる4人?”
『望遠のマーチ』のMVは、全編水彩画で描かれており、とても綺麗な映像となっています。
MVは、基本的にバンドで演奏するシーンが多いですが、所々で4人で遊んでいる姿が映し出されます。また、MVは、望遠鏡で4人の姿を見ているような描かれ方がされています。
このようなMVのストーリーや構成は歌詞に関係しているのでしょうか。
バンプオブチキンや、『望遠のマーチ』の世界観をよく表しているMVとなっているので、合わせてご覧ください。
BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」 歌詞の意味は?
さて、『望遠のマーチ』についての情報を見てきましたが、気になる歌詞はどのような意味を持っているのでしょうか。
歌詞を見ながら考察していきます!
何を言おうとしたの
その目の奥に何を隠したの
秒針はそこを示して止まっている引用:BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」歌詞
まず歌詞全体を見て、「バンプオブチキンというバンド」について歌っている歌ではないかと考察しました。
Aメロを見てみると、「何を言おうとしたの?秒針はそこをさして止まってる」と歌われています。
「何を言おうとしたの」や「その目の奥に何を隠したの」という歌詞は、「バンプオブチキン結成前の4人の夢」を書いているのではないかと考えました。
「自分たちは何をしようとしているのか。」「何を歌いたいのか。」といった、「結成前の苦悩」を描いているのではないでしょうか。
渇いた喉が震えて
聞こえない言葉を呟いている
皆集まって 全員ひとりぼっち引用:BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」歌詞
この部分では、「歌を歌っている」描写が見て取れます。
「乾いた喉を震わせて」歌っているけど、「聞こえない(誰にも届かない)言葉を歌っている」と受け取れます。
「4人が集まって同じ音を鳴らしているけど、みんなひとりぼっちで、結局誰にも届いていなかった」という、「結成後の苦悩」を描いていると思われます。
足音の隙間 何か落ちる音
聴こえた耳に触れた 指先が熱い引用:BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」歌詞
「足音の隙間 何か落ちる音」という部分は「落ちる」という表現から、ネガティブな印象を受けがちですが、
ここでは、何か変わるきっかけを見つけたと捉えられるのではないでしょうか。
バンプオブチキンは4人全員が楽器を弾いています。
「指先が熱い」という表現は、楽器を奏でている指先を表していると受け取れますし、
「聴こえた耳に触れた」という表現からも、「何かのきっかけで4人全員が一つになった瞬間」を描いた歌詞なのではないか?と考えました。
いこうよ いこうよ
嵐の中も その羽根で飛んできたんだ
いこう いこうよ引用:BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」歌詞
サビの部分では、「いこうよ」という言葉が多用されています。
これはメンバーに対する呼びかけと取れます。
「嵐のような辛い道のりも、4人全員で乗り越えてきたんだ」という気持ちを持ってバンド全体を鼓舞する表現になっているのではないでしょうか。
BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」2番 歌詞の意味
引用:https://www.youtube.com/watch?v=Fk4sgvvHyeI
嘘と本当に囲まれ
逃げ出す事もままならないまま
秒針にそこを指されて止まっている引用:BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」歌詞
2番Aメロでは、1番同様に苦悩を描いていると思われます。
結成当初の迷いや葛藤などを、歌っているのではないでしょうか。
1番2番ともに、「秒針がそこを指して止まってる」という表現がなされていることから、結成22年を迎えた今でもその苦悩はなくなっていないことを示しているのでは…?
失うものはないとか
かっこいい事言えたらいいよな
本気で迷って
必死にヘラヘラしている引用:BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」歌詞
ここでも、1番同様、結成後の苦悩を描いていると思われます。
言いたいことが歌えず本気で迷いつつも、平気なふりをして必死にヘラヘラ笑っている、ということを歌っているのではないでしょうか。
夜を凌げば 太陽は昇るよ
そうしたら必ず また夜になるけど引用:BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」歌詞
どうしても、「夜」と聞くとネガティブな印象を受け、「太陽はのぼる」と聞くとポジティブな印象を受けてしまいます。
この部分でも、そのイメージ通りに捉えるとすると、
「絶望を乗り越え希望が見えたとしても、また絶望が見えてくる」と受け取れます。
このように「いいことも悪いことも等しくやってくる」ということを歌っているのでは…?
希望 絶望
どれだけ待ったって
誰も迎えにこないじゃない
いこう いこうよ引用:BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」歌詞
そのような希望や絶望を待っているだけでは先には進めない、ということから、
1番のサビ同様「いこうよ」と鼓舞していると考えられます。
心はいつだって
止まれないで歌っている
死んだような今日だって
死ねないで叫んでいる引用:BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」歌詞
この部分からは、「どうしても諦めきれない夢」を歌った印象を受けます。
どれだけ嘘をついて諦めようとしても、結局は歌っている。
「自分に素直になり、自分の夢を追い求めることの大切さ」を歌っているのではないでしょうか。
与えられた居場所が
苦しかったら
そんなの疑ったって
かまわないんだ引用:BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」歌詞
「与えられた場所」というのは、学校や職場など、聞いている人が今おかれている現状を示していると考えます。
もしもそこが苦しいのなら、疑って構わない。必ずしもそこにいることが正しいわけではない。
ということを歌っていると考えます。
体は信じているよ 君の全部を
叫びたい言葉が輝いている引用:BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」歌詞
この部分は、歌詞の通り、
「自分のやりたいことをやればいい」という、この楽曲を通して言いたいことを表した部分ではないでしょうか。
いこうよ いこうよ
その声頼りに
探すから見つけてほしい
いこう いこう絶望 希望
羽根は折れないぜ
もともと付いてもいないぜ
いこう いこうよ心はいつだって
止まれないで歌っている
繰り返す今日だって
今日だって叫んでいる嵐の中も その羽根で飛んできたんだ
いこう いこうよ
いこうよ引用:BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」歌詞
考察の最初で、この曲は「バンプオブチキンというバンド」のことを歌った歌ではないか?という風に書きましたが、
自分たちが追い求めた夢、そしてそれが叶った結果生まれた「バンプオブチキン」を通して、
「夢を追い求める大切さ」を歌っているのではないかと考えました。
「いこうよ」という歌詞の部分も、メンバーに対する鼓舞ではなく、「自分自身に対する鼓舞」とも取れると思います。
BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」歌詞の意味は? まとめ
引用:https://www.youtube.com/watch?v=Fk4sgvvHyeI
いかがでしたでしょうか。
MVでは、バンドとして演奏し、4人で仲良く遊んでいる映像が流れます。
そして最後には4人が横一列になって自転車で走っている映像が流れて終わります。
バンプオブチキンとして夢を追い求め、歩んできた道のりを表していると言えます。
自分たちの過去や苦悩を踏まえた上で、夢を追い求める人たちを応援する、バンプオブチキンらしい楽曲なのではないでしょうか。
また、妖怪ウォッチのCMソングということもあり、夢を持った子供達に向けた応援ソングと言えると思います。