今回は冬になるとなぜか聴きたくなる、back numberの『クリスマスソング』の歌詞の意味を考察していきたいと思います!
これまで『ヒロイン』など、冬に圧倒的な存在感を感じさせる楽曲で、数々のヒットソングを世に出してきたback number。
そしてその魅力は、自分までその場にいるかのような没頭感を味わえる歌詞の表現力にあります。
今回の楽曲に込めた、back number流の「冬の片思いソング」。その世界観を見ていこを思います!
backnumber「クリスマスソング」はどんな曲?
backnumberの代表曲とも言える『クリスマスソング』。
この楽曲にはプロデューサーに『ヒロイン』『手紙』に次ぐ3回目の小林武史氏を迎え制作されました。
また、石原さとみさん・山下智久さん主演の月9ドラマ、「5→9 ~私に恋したお坊さん~」の主題歌として使用され、数々の名シーンを彩っていましたね
そしてこの年の2016年、3月度の日本レコード協会リリースにてフル配信でのミリオン到達が認定され、バンド最大のヒット曲となりました!
MVはメンバーの演奏シーン中心に構成されていますね。
口から時折出る白い息がウィンターソング感を増幅させるのと、場所は公園?だと思うのですが、そこで演奏するメンバーの落ち着いた表情が、私にはなぜか一人公園で好きな人を待つ男子にも見えてなりませんでした(笑)
コンセプトは「冬の片思い」と言うことで、あながち間違ってはいないのかもしれませんが…
youtubeでは、フルサイズで公開されていないのでオリジナルサイズで聴きたい!という方は、こちらの動画をどうぞ↓
back numberに限らず、数々の楽曲をカバーしている「粉ミルク」さん。
アコースティックバージョンもいいですねヽ(*´∀`)ノ
コメント欄を見ると「この時期くらいから毎日聞きにくる」と言ったコメントもあります。
皆さんも是非!
「クリスマスソング」は幸せすぎないから心に響く!?
皆さんは「クリスマス」はいつまで純粋な気持ちで楽しめていましたか?
子供の頃といえば、サンタさんが来るまで良い子にして、夜はケーキを家族で食べて早く寝る!
朝が楽しみで仕方がなかったですよね(笑)
これが鉄板の過ごし方だったと思うのですが、大人になるとこれがどうも違うようなんです。
あるインタビューでボーカルの清水依与吏さんはこう語ります。
楽しくもあるんですけどね、クリスマスの空気感は。
実はそこに乗っかってみたいとも思ってるんだけど「でも、トナカイの角を付けて歩くのはちょっとな……」っていう。(中略)「そんなの誰も見てないよ。楽しんだもの勝ちじゃない」ってわかってるんだけど、心も体もそうはいかないっていう。
引用:”https://natalie.mu/music/pp/backnumber06″
純粋に楽しみたいし、素直になりたいけど、年齢やその場の雰囲気がそうさせる。言った趣旨の発言だと思うのですが、この経験皆さんにもないですか?
この感覚と、片思い特有の素直になれない自分をうまく重ねた歌詞になっていると思います。
よくある幸せいっぱいのフレーズではなく、back number流の恋愛自体を少し「皮肉」も込めて表現しているのが、この『クリスマスソング』になっています。
backnumber「クリスマスソング」歌詞の意味を考察
そんな素直になれない片思いの気持ちをクリスマスソングにしたこの楽曲。
早速考察していきたいと思います!
backnumber「クリスマスソング」Aメロ 歌詞の意味
どこかで鐘が鳴って
らしくない言葉が浮かんで
寒さが心地よくて
あれ なんで恋なんかしてんだろう引用:「クリスマスソング」作詞/清水依与吏
「どこかで鐘がなって」
これは教会の鐘を意味していそうなので、クリスマス当日だと思うのですが、幸せの象徴である「結婚式」の鐘のことも連想させますね。
どちらにしても、恋をしている事に疑問すら感じいるようなのに、これまた「寒さが心地よくて」と言っているところがすでに皮肉さを感じます(笑)
「らしくない言葉」とは今までの自分ならこうは思わなかったと言う事なのでしょうか?
すでにこのクリスマスの雰囲気にどこか嫌気がさしているようにも感じます。
backnumber「クリスマスソング」Bメロ 歌詞の意味
聖夜だなんだと繰り返す歌と
わざとらしくきらめく
街のせいかな引用:「クリスマスソング」作詞/清水依与吏
讃美歌や街のイルミネーションの中にいるせいで、いつもの自分でいられないと言う事なのでしょうね。
クリスマスはこの景色も楽しみの一つです。
街を彩る電球に大きなクリスマスツリー、お馴染みのクリスマスソング。
どれも子供の時は無条件で楽しめていたはずなのに、今は何かが邪魔をして楽しく感じられないのでしょう。
backnumber「クリスマスソング」サビ 歌詞の意味
会いたいと思う回数が
会えないと痛いこの胸が
君の事どう思うか教えようとしてる
いいよ そんな事自分で分かってるよ
サンタとやらに頼んでも
仕方ないよなぁ引用:「クリスマスソング」作詞/清水依与吏
まだ自分が片思いをしているなんて思いたくない。そんな気持ちが垣間見えます。
その人に会えないだけで痛む胸の原因は自分ではとうにわかってる。
でも、それを認めてしまうと余計にこの雰囲気が自分には辛く感じてしまうのでしょうね。
サンタさんにプレゼントではなくて、何かをお願いしたいようです(笑)
できれば横にいて欲しくて
どこにも行って欲しくなくて
僕の事だけをずっと考えていて欲しい引用:backnumber「クリスマスソング」歌詞
相手への思いを確信に変え、思いの丈をここで叫んでいます。
でも、「そんな事伝えるのはカッコわるよな」と、誰にも言われていないのに自己完結に追いやっていきます。
これこそ、素直に楽しめないクリスマスと、素直に思いを伝えられない片思いの交差点ですね。
最後の一節のように「君が好きだ」と言ってしまえば楽なのは、自分でもわかってるんでしょうね。
backnumber「クリスマスソング」2番Aメロ 歌詞の意味
はしゃぐ恋人達は
トナカイのツノなんか生やして
よく人前で出来るなぁ
いや 羨ましくなんてないけど引用:「クリスマスソング」作詞/清水依与吏
「あんな格好して恥ずかしくないのかよ」とでも心の中で言っているのでしょうか?
でもそんな格好して楽しく無邪気に楽しんでいる人を、遠目で羨ましそうに見ている姿が目に浮かびます(笑)
「いや・・羨ましくなんてないけど」が全てを物語っていますね。
backnumber「クリスマスソング」B2番メロ 歌詞の意味
特別な存在である彼女に自分だけが贈る事ができるもの。
それは自分の想いですよね。
言葉にして贈るのか、違った形で贈るのか、今の自分にはどうやっても伝えられない。
そんな気持ちが伝わってきます。
backnumber「クリスマスソング」2番サビ 歌詞の意味
大好きだと言った返事が
思ってたのとは違っても
それだけで嫌いになんて
なれやしないから引用:「クリスマスソング」作詞/清水依与吏
星を見上げて祈るよなタイプではないんでしょうけど、気持ちを伝えた返事に耐えられなかったら…と考えたら不安なんでしょうね。
もしも振られたとしても、諦められないほどの気持ちがよくわかるシーンだと思います。
鐘がなる音を聞きながら、イルミナーションや楽しむ人々の間をすり抜けて、一人で帰り道を歩く姿がここまで見えませんか?
やはり、back numberの歌詞はその場の空気感が本当に鮮明に伝わりますよね!
backnumber「クリスマスソング」Cメロ 歌詞の意味
あの時君に
出会って ただそれだけで
自分も知らなかった
自分が次から次に引用:「クリスマスソング」作詞/清水依与吏
ここは回想シーンですかね。
好きなってしまった瞬間が「一目惚れ」に思えますね。
出会った瞬間に今までの自分では感じたことのない気持ちが湧き上がってくるような、そんな感覚が伝わります。
backnumber「クリスマスソング」ラスサビ 歌詞の意味
会いたいと毎日思ってて
それを君に知って欲しくて
すれ違う人混みに君を探している
こんな日は他の誰かと笑ってるかな
胸の奥の奥が苦しくなる引用:「クリスマスソング」作詞/清水依与吏
会いたいと思ってて、気持ちも相手に伝えたくて、こんな日も姿を探してる。
でも、考えること、実際の行動は素直になれない、想いとは逆の発想。
この時間が片思いの一番苦しい時間ですよね。
自分はクリスマスという日に相手のことばかり考えているけど、相手は違う事をしているかも知れないし、違う相手といるかも知れない。
そこまで考えなくてもいいのに、どんどんそうさせるクリスマスの雰囲気との葛藤を感じますね。
少し胸が痛くなります…(笑)
最後は自分の素直な気持ちを自分の中だけで叫んでいるかのシーンでエンディングを迎えます。
どうしても素直な気持ちは、今の自分ではカッコ悪く思えて言えないんでしょうね。
素直になれなくなる年頃の、素直になれない気持ちを『クリスマス』というイベントに重ねると余計に切ない世界にさせた、そんな思いだったのではないでしょうか。
backnumber「クリスマスソング」歌詞の意味は? まとめ
最後まで言葉にして伝えられなかった、少し切ない『クリスマスソング』。
いかがでしたか?
大人になると「純粋」さがなくなって、少しづつそういった気持ちに蓋をしていくものです。
その気持ちを、大人の階段を登っている最中に経験する「恋愛」での気持ちにうまく重ねた歌詞だったと思います。
いつまでも子供でもいられない、でも自分の気落ちには素直でいたい。
その日が一年で一回のクリスマスの日でもいいんじゃないか。
そんな事を問いかかけられたような気もします。
今年のクリスマス、あなたはどんな気持ちで過ごしますか?